生活保護費が現金支給される大阪市西成区役所。制度への関心の高まりを反映し、支給日には多くの報道陣が取材に訪れた。生活保護をめぐる不正受給はその返還に妙案がなく、「不正受給にペナルティーなし」とも揶揄されている【拡大】
加えて「最低限度の生活保障」という法の趣旨から受け取った保護費をどう使うかは受給者の自由で、自治体は制限できない。いくら返還金を回収しようとしても「手元に金がない」と拒まれれば“泣き寝入り”するしかない。つまり、八尾市をはじめとする4市のような天引きに踏み切らなければ、回収率を上げるのはほぼ不可能ともいえる。
現場は法改正を歓迎
もともと、受給者が不正に受け取った保護費が税金なら、返済に回す保護費も税金。いわゆる身銭を切る感覚とは違う。「不正受給にペナルティーなし」といわれるゆえんであり、納税者からは厳しい目が向けられている。
実際、今回の問題が発覚した後、インターネット上では4市の手続きを批判する声が目立つ一方、一部で評価する書き込みも。「天引き以前に不正受給者の生活保護の支給を停止できないことがおかしい」と、制度そのものに疑問を投げかける意見もあった。