【荻原博子の家計防衛術】
病気になったとき、「何となく安心感があるから」といった理由で、いきなり大学病院などに足を運ぶ人もいるのではないでしょうか。ただ、いきなり大病院で診察を受けたり複数の病院を転々としたりするより、あらかじめ信頼できる地域の病院を見つけておいて、まずそこで診察を受け、判断を仰いだ方が医療費は安くなります。
現在、他の医療機関の紹介状を持たないで大学病院などの大病院を受診すると、多くの場合、初診時に「選定療養費」などとして3千~5千円程度を上乗せして支払う必要があります。混雑を緩和し、高度な治療に注力できるようにすることなどが理由です。
厚生労働省はさらに、紹介状がない外来患者は初診料や再診料を全額自己負担にする案なども検討しています。現在の初診料は2820円で、再診料は720円。公的な医療保険が適用され、患者の窓口負担は1~3割となっています。初・再診料負担は据え置き、追加で1万円程度の負担を求める案も出ているようです。
ですから、通常の体調不良の場合は、まず地域のかかりつけ病院を受診しましょう。