「まるっと西日本」は東日本大震災などによる避難者目線の情報発信を心掛けている=大阪市中央区【拡大】
古部さんは震災当時、茨城県に住んでいたが、実家のある関西に子供を連れて避難。夫は仕事の都合上、茨城県に残る。古部さんは「震災ですごく怖い思いをしたのに、避難先では親や友人になかなか気持ちを分かってもらえなかった」と明かす。同じ境遇の人がいるはずと考えたが、個人情報保護が壁となり、なかなか被災者同士でつながることが難しかった。
「震災から時間がたち、報道も減ってきた。誰がどんな支援をしているのかニュースを発行して初めて分かった」(古部さん)
必要な情報を
避難先で故郷の自治体の情報提供を受けるには総務省の「全国避難者情報システム」がある。避難先の自治体に登録すると、避難前の自治体から情報が提供される。ただ、古部さんは「避難者の中では登録していない人も多い。登録したとしても情報発信に積極的ではない自治体もあるようだ」と話す。
行政広報に詳しい東海大学の河井孝仁教授が平成23年、福島県から静岡県に避難している女性2人の話を聞いたところ、「故郷に戻るかどうかの判断をするための情報が足りない」との声があった。