そんなとき、依頼を受けたオペレーターが外国語で直接話して日本語に翻訳するサービスがある。「マルチランゲージサービス」という事業で、展開しているのはディー・キュービック(本社・東京都渋谷区)、IT関連のユーザー支援を行っているキューアンドエーグループの企業だ。親会社がコールセンター業務で培ったノウハウを生かし、2012年に事業を始めた。
2~3カ国語を解するオペレーター25人が3交代・24時間体制でコールセンターに待機し、英語、中国語、韓国語、ポルトガル語、スペイン語と5つの言語で取引先のニーズに応える。20代から40代までオペレーターの国籍は様々だが、全員が日本語検定1級の資格を有し、必要に応じて医療通訳や救命講習、マナー・プロトコール検定(国際儀礼)の資格試験など専門技能の研修を受ける。会話の通訳だけでなく、メールや標識など文書の翻訳サービスもある。取引先は官公庁やホテル、鉄道会社などで、サービス内容にもよるが、料金は月3万円からという。
同社の牛島祐之社長は「いろんなところから引き合いがあって手応えを感じます」と話し、現在2億円の売上高を「2020年までに30億円に増やしたい」と意気込む。