これまでは取引先の言うがまま、納期と品質を守っていればよかった。だが、契約が打ち切られて新たな「食い扶持」探しに迫られ、「ネズミ捕獲シート」の製造など本業と関係ない分野にも手を伸ばしたが、売り上げはかつての10分の1に落ち込んだ。
クレームがヒントに
方向性が見いだせないまま2年近くが過ぎた16年のこと。事務所の棚にあった赤いファイルが目に留まった。光センサーを出荷していた当時のクレームをまとめた資料だった。
「はんだ付けを忘れている」「はんだがなじんでおらず、すぐ部品が外れる」
読み進めると、すべてはんだ付けに関する苦情だった。はんだ付けの重要さと技術の未熟さを思い知らされた。