「これは商売になる」。そう思い立ち、ネットに公開したコンテンツを基に教材用のはんだ付けDVDを製作。翌17年春に販売を始めたところ、狙いは的中。ソニーやパナソニックなど大手電機メーカーからの引き合いもあるなど、年間600万円を売り上げるヒット商品になった。
「はんだ付けを知りたい」
電機・電子機器製造に不可欠の根幹技術でありながら、普及や教育がなおざりになっている-。教材を販売する中でそんな思いを強くした21年、「日本はんだ付け協会」を設立し理事長に就くとともに、はんだ付けの検定制度を創設した。
製造業などでは不可欠のはんだ付けは当然、大きな企業や工場で昔から使われてきたが、意外にも“一般的な技術”としては浸透していなかった。
「はんだ付けのような基本技術は職場内で受け継ぐものだったので、当時は教材らしい教材がなかったのではないか」。教材製作を手掛けたころをそう振り返った野瀬さん。「この10年、企業は人を切ることばかりを考え、育てることがおろそかになったため、はんだ付けなども中で教育するより、外部の教材を使う時代になったのかもしれない」と話す。