ケース2の例でいけば、「最近、ウチの子が学級のことで悩んでいるような気がして心配」というような「子どもの困り感」から出発して、「心配だから学級の様子を伝えるようにして欲しい」というように要求すると、スムーズに伝わると思います。
「本当に子どものためになる」というのは、正当な要求の大きなポイントのひとつです。
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4.「正当な要求」と「モンスターな要求」の境目は?
以前、あるテレビ番組で、次のような親の要求が放送されていました。
「入学式なのに、桜が咲いていないとは、どういうことだ! 子どもがかわいそうじゃないか!」
お気持ちはよくわかります。大切なわが子の晴れの入学式の日に、その父兄の方はきれいな桜が咲いていて欲しかったのでしょう。十分に頷けます。
しかし、この発言は正当でしょうか。まず、学校や教師の力では桜の開花に関して何か有効な働きかけができないにもかかわらず、要求してくることはさすがに問題です。それに、入学式の主人公であるべき子ども自身は桜が咲かないことに本当に困っているのでしょうか。