60代前半の厚年は対象外
「繰り下げ」ができるのは「基礎年金」と、65歳から受け取る「厚生年金」。
社会保険労務士の高本博雄さんは「60~64歳で支給される厚生年金を『65歳から受け取りたい』という女性がよくいますが、60~64歳の厚生年金は繰り下げはできません」と指摘する。
60代前半で受け取った厚生年金について、畠中さんは「生活費と別の口座を作ってためておくといい。老後の資金を増やすなら、ためた5年分で、民間の一時払い個人年金保険に入る手もあります。一時払い型は健康状態の審査が厳しくないのでお勧めです」とする。
遺族年金、考慮して
基礎年金や厚生年金を、66歳以後に遅らせて受け取る場合は「加算」に注意が必要だ。
例えば、会社員の夫と、厚生年金加入が20年未満の妻の場合、それぞれの年金に“家族手当”に当たる加算がつく。夫婦の年齢や繰り下げの仕方によっては、これらが受け取れなくなることがある。年金事務所では、こうした影響も含めて繰り上げや繰り下げの試算がしてもらえるので相談したい。