【江藤詩文の世界鉄道旅】グレッシャー・エクスプレス〈氷河特急〉(6)これぞ“氷河級” 乗客第一のシームレスなおもてなし (2/3ページ)

2015.12.13 18:00

終点のサン・モリッツ駅で発行してもらった乗車証明書

終点のサン・モリッツ駅で発行してもらった乗車証明書【拡大】

  • 氷河が溶けてできた川はミルク色をしているのが特徴
  • サービススタッフともすっかりなじみ、後半になるほど車内は賑わいを増す
  • 揺れによりグラスからこぼすなどなかなか飲みにくいビールは、クール駅を過ぎると売れ始めた
  • サン・モリッツ駅で役目を終え、メンテナンスに入るレーティッシュ鉄道の機関車

 「オペレーションが変わるのは、いわば会社の都合でお客様には関係のないことです。私たちは共同で、“氷河スタンダード”という目標を設け、シームレスなサービスの提供を心がけています」と、車掌のマイケルさんは言う。始発のツェルマット駅からずっと世話をしてくれた客室付きスタッフのエラインさんとは、この頃になるとすっかり打ち解けていた。メキシコで生まれ、結婚を機にスイスにやって来たという彼女。揺れが激しい車内で8時間の立ち仕事はハードだけれど、日々移り変わるアルプスの絶景は何度見ても見飽きることがないと言う。

 「夏に来てくださったお客様がこの列車を気に入って、次は冬に来てくださって再会できるのがこの仕事の喜びのひとつです」。

 一般的に、抜けるような青空が気持ちいい夏がベストシーズンと言われるが、一面が雪に覆われる銀色の世界もまた幻想的。終点駅のサン・モリッツは世界に名だたるウィンターリゾートで、ラグジュアリーなホテルや冬のアクティビティが充実しているそうだ。

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