「東大生を出せば意識が変わる」 カドカワのN高等学校が目指す教育とは? (4/4ページ)

2016.3.27 07:28

「坪田塾」の坪田信貴塾長(左)とカドカワの川上量生社長

「坪田塾」の坪田信貴塾長(左)とカドカワの川上量生社長【拡大】

  • 電撃文庫とN高校のコラボレーション企画も始まる

 ここでは、代ゼミが持つ2000以上の多彩な講座から、生徒たちが自分も目標とする大学に向け、受験に必要な学科や、自分が不得意な学科を選択しながら学んでいける。通う日数も選べるようになっていて、難関大学の医学部を目指す場合、1年次や2年次は週に5日、3年次は週に3日通って、朝から夕方まで受験のための勉強を行い、夜にN高校を卒業するための授業をネットで受講する、といった生活を送ることになる。

 坪田塾と行う「N塾」も、代ゼミと展開する「代ゼミNスクール」も、N高校の授業料とは別に費用がかかる。「N塾」の場合は受講費と寮費を合わせて月額6万円、年間72万円で、「代ゼミNスクール」は週1日通学で年27万円、2日なら年45万円、6日の場合は年95万円など。決して安くはないが、対価に見合った学習環境を提案して、進学を目指す生徒やその親に選んでもらおうとしている。

 N高校はこのまま“進学校化”していくのか。カドカワではN高生向けに高度なプログラミング技術を学べて、すぐにでも企業に就職できる知識を得られるコースも別に設置して、実務に役立つ教育も行おうとしている。エンターテインメント性の高い課外授業も用意し、地域と連携した職場体験なども行って、さまざまな可能性から自分の進路を見つけ、選んでいけるような学校にしたい考え。何人もの東大生が生まれ、同時にライトノベルのベストセラー作家も出てくるような学校になった時、N高校の存在意義もより強まると言えそうだ。

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