遅野井さんが開発に取り組んだ1990年代の指導は、患者を集めた「糖尿病教室」が主で、使えるツールも手作りのパンフレット程度。患者の理解や生活改善になかなか結びつかなかった。最初は、パソコンに要点を表示して患者を指導する方式で開始。その後、ひと目で分かりやすく、情報の共有もしやすいカードシステムに変えた。
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カードは名刺サイズで79枚。1枚ごとに表に「血糖について」など大項目が、裏には「エネルギー源としての糖」「ブドウ糖利用の必要性」など小項目が書かれている。
ABCの3段階があり、まず糖の働きや血糖値の意味など基礎を学ぶAのカードから始め、病状が進むと出てくる網膜症や神経障害などの合併症や服薬などの“予習”に当たるBへ進む。さらに詳しく知りたい患者には専門的なCのカードも用いる。