【産経女子特区】産後の女性社員が恐れるマミートラック 出口はどこに? (6/6ページ)

産後の女性社員が恐れるマミートラック出口はどこに?
産後の女性社員が恐れるマミートラック出口はどこに?【拡大】

  • マミートラックに入らないよう、出産後の働き方を考える尾下知央さん(右)と夫の俊介さん
  • 特定社会保険労務士の新田香織さん
  • 育休後コンサルタント山口理栄さん

育児中の社員を持つ上司は「会社側の期待伝えて」

 特定社会保険労務士、新田香織さんの話「育児制度は労働者の退職を防ぐため。しかし、ただ辞めなければいいというものではなく、意欲と能力を生かすマネジメントが必要だ。時短社員が出席できるよう会議の時間を変更する、自宅から参加できるようビデオ会議に切り替えるなども一つの方法だ。また、制度を利用する社員には長期の育休や時短はキャリアの機会損失だときちんと伝え、その上で『どこまでできるか』を聞き出し、時間ではなく質が問われる仕事を割り振るなど、会社としての期待を伝えるといい。補助的な仕事に変更させるといった過剰な配慮や対応は、やる気の維持やキャリア形成につながらず、人材の損失になる」

企業へのアドバイス5カ条

・期待を伝え、戦力となるよう育てる意識

・育児制度のメリット、デメリットを明示

・“出産後”を含めた入社時からのキャリアプラン啓発

・密なコミュニケーション

・残業をしない企業文化

 編集後記 

 マミートラックの問題は、時間の制約が職務の幅を狭め、やる気がある人ほど心が折れてしまうことと、“ママ専用レーン”を走る間、キャリア開発の視点が抜け落ちがちになることだと思う。

 子育てと働き盛りはどうしても重なる。一時的な時間の制約を前提に、スキルと経験を少しずつ積み上げていく意識と仕組みが企業と働き手の双方に広がれば、マミートラックの悩みも減るだろう。一方で、時短勤務経験者には効率よく働くスキルの蓄積もあるはずで、今注目の働き方改革にも生かせる。どんな経験からも学べることが必ずあると信じている。 (綾)

 産経女子特区とは?

 産経新聞東京本社に所属する女性記者が中心となり所属部局をこえて、さまざまなテーマを追いかけます。