専門医に聞くアルコールの科学(後編) 酒に弱い人の無理飲みはがんリスクが上昇 (2/6ページ)

 この「ちょっとだけ」に相当する1日平均のアルコール摂取量が、男性の場合は約10~20g。そのくらいが最も死亡率が下がって、ここから増えていくと死亡率が上がっていきます。アルコール20gとは、ビールだと500ml缶1本、日本酒だと1合くらい、25度の焼酎だと約100ml。ウイスキーならダブル、ワインならグラス1杯程度です。

 ところが女性の場合は、最も死亡率が低くなるアルコール摂取量が、だいたい男性の半分なんです。男性より女性のほうが、体や肝臓の大きさが小さいことが関係しているんじゃないでしょうか。

 --それは少ない。外食の場合、あまり強くない私でも上限を超えてしまいそうです。

 1日の平均量なので、例えば2日に1回飲む男性なら、1回にビール500ml缶を2本飲めると考えていいです。1日平均で60gを超えると、肝臓を悪くするなど、健康上のリスクがはっきり高くなるという結果が出ています。

 --60gというと、男性でビール500ml缶3本、女性はその半分ということですね。これは前編でお聞きしたような、先天的にお酒に強いタイプの人でも同じなんですか?

 基本的にどのタイプの人も同じです。でも、そもそも両親から酒に弱い遺伝子を受け継いだ「弱い+弱い」タイプの人はそんなに飲めませんよね。心配なのは、父母のどちらかが酒に弱く、どちらかが酒に強いという「弱い+強い」人で、飲んでいるうちに少しづつ飲めるようになってしまったという人です。

「飲むと赤くなる」タイプの人は要注意