
人生の締めくくりをテーマにしたセミナーに参加した高齢者ら。「終活のことを考えない日はない」といった声も聞かれた=千葉市【拡大】
身寄りがあり一定以上の収入がある人にも、事業者や司法書士会、行政書士会の紹介などの情報提供をする。
◆本人の希望かなえて
千葉市も今年1月から市民向けの終活セミナーや相談事業を始めた。葬祭事業を手掛けるイオンライフ(千葉市)と協定を結び、あんしんケアセンター(地域包括支援センター)が窓口になって相談を受け付ける。病院や施設入所の際の身元保証、遺言信託、生前整理などの契約も可能だ。
担当者は「介護現場からは『亡くなるまでのケアはできても、その後は何もできない。本人の希望をかなえてあげたい』といった声が上がっていた」と事業開始の経緯を語る。
◆引き取り手なく
独居高齢者の増加に加え、家族や親族がいても、「頼れない」「頼りたくない」人も目立つ。神奈川県横須賀市が27年度から、納骨先などを決めておく「エンディングプラン・サポート事業」を始めたのは、公費で火葬した後に引き取り手のない遺骨が急増したことがきっかけだった。