島を離れるのは高齢者だけではない。岡田地区に住む無職の岡野美智子さん(75)の孫で中学3年、桧山(ひやま)風花さん(15)と妹の中学1年、汐音(しおね)さん(12)は祖母の付添人として島を離れた。
足が不自由なため、車いすで生活する岡野さんの世話のため、風花さんと汐音さんは1週間ほど学校を休む。「お父さんに『しっかりサポートしてこい』といわれた」と話す風花さん。「東京に行くと、人混みで体の調子が悪くなるけど、おばあちゃんを助けてあげたい」と島外避難への同行を決めた。
仲間を置いて行けない
一方で島に残り、土砂にまみれた被災集落で、安否不明者の捜索や復旧作業を続ける人たちもいる。「仲間が捜索活動をしているのに自分だけ避難するわけにはいかない」。大島町消防団元町分団の市村松之(まつゆき)さん(38)は、当然のように語った。