「ごまかし」の風潮
食品偽装問題に詳しい関西大の郷原信郎特任教授も「鮮魚」については「発達した今の冷凍技術を考えれば、解凍した魚に鮮度がないとは言い切れない」と不当表示にはならないとの見解。ただ、ブランド食材をうたいながら産地が違う品目は「優良誤認」にあたる可能性が高いとする。
阪急阪神の出崎弘社長らホテル側の責任者は「誤表示」と主張。利益優先の意図的な偽装ではないと譲らなかった。ただ、そもそも不正競争防止法、JAS法、景品表示法のいずれも誤表示と偽装を区別しているわけではなく、事実関係を問題としている。誤表示と言い張ることは、法的には意味がない。
≪リッツ大阪 7月に「虚偽」把握、公表せず≫
ホテル「ザ・リッツ・カールトン大阪」のレストランなどでメニューと異なる食材が使われていた問題で、ホテル側が一部のメニューについて今年7月に虚偽表示を把握し、是正していたのにもかかわらず3カ月にわたり公表していなかったことが10月26日、分かった。ホテルが26日午後の記者会見で明らかにしたが、「問題を是正することが第一で、公表しなければならないという認識に欠けていた」と釈明している。