緊急会議開催の背景には、規制の要となる消費者庁では手が回らない事情がある。外食の虚偽表示を取り締まる消費者庁表示対策課の職員は約50人。10月以降、全国のホテルなどから報告を受け「全く人手が足りない。省庁で手分けし、所管する業界を指導してほしい」とある幹部は訴える。
外食メニューの虚偽表示は景品表示法違反(優良誤認)に該当。再発防止を命じる措置命令などの行政処分もあり、従わなければ罰則もある。だが消費者庁は「よほど悪質でなければ処分せず、指導にとどめる」と性善説に立ってきた。
04年4月以降、公正取引委員会と消費者庁が処分したのは計8件だけ。その結果、事業者にルールは浸透しなかった。
日本橋三越本店などで「ステーキ」と表示して加工肉を使用していた「グリル満天星」を運営するファインフードシステムズ(東京)関係者は「景表法の知識不足で、表示の認識が誤っていた」と話す。別のレストラン担当者も「現場は法律違反という意識はなかったようだ」と打ち明ける。