球団創設9年目で初の日本一になったプロ野球東北楽天ゴールデンイーグルスの優勝パレードが11月24日、本拠地の仙台市で行われた。仙台市の人口の約5分の1にあたる21万4000人が集まり、「日本一をありがとう」「東北が一つになった」などと感謝の声を送ると、選手も「逆にありがとうという気持ち」と応じ、“絆”を確かめ合った。
オープンカーに乗った星野仙一監督(66)を先頭に、1、2軍の選手や球団関係者ら約200人を乗せた5台のバスが、仙台市中心部の約1.5キロを凱旋(がいせん)した。星野監督は出発前「たくさんの人が集まってくれて1年間戦ったかいがあった。東北の皆さんが後押ししてくれたことに感謝したい」と、あいさつした。
沿道には、歩行者が歩けないほど幾重もの人垣ができ、エースの田中将大(まさひろ)選手(25)らの姿が近づくと、「東北の誇り」「感動をありがとう」などと書かれたプラカードを掲げ、大歓声で迎えた。
仙台市の学生、蔦亜希奈(つた・あきな)さん(22)は「東日本大震災で傷ついた宮城に元気をくれた。感謝の気持ちでいっぱいです」と話した。宮城県外の被災地からも多くのファンが駆け付け、福島市の主婦、根本清子さん(52)は「復興支援のために、グラウンドの内外で頑張ってくれている選手の姿に助けられた」と涙を浮かべた。