通算3期目のロシアのウラジーミル・プーチン大統領(61)は、旧ソ連諸国の経済統合を重点課題に掲げている。ロシアがベラルーシ、カザフスタンとともに形成している「関税同盟」を拡大し、15年にも共通の経済・通貨政策を伴う「ユーラシア連合」を発足させたい考えだ。
だが、歴史的・民族的につながりの深い大国、ウクライナが加わらないと、プーチン氏の構想は大きな打撃を受ける。ロシアは、ウクライナがAAに調印した場合には、ウクライナ産品の輸入に「保護措置」をとると警告。一方、関税同盟に加わればロシア産天然ガスの供給価格を大幅に引き下げると提示し、“勧誘”に躍起だった。
ウクライナの経済は今年1~9月の国内総生産(GDP)が前年同期比1.3%減となるなど低迷し、財政と貿易の赤字に悩む。外貨準備高は輸入額の3カ月分を切る危険水域だ。ロシアからの天然ガス輸入額がかさむ一方、国内のエネルギー価格を政府補助で抑えている構造が根底にある。