ウクライナの離脱によって、近くEUとのAAを締結する可能性がある旧ソ連構成国はグルジアとモルドバだけとなり、露指導層からは安堵(あんど)の声が出た。
ただ、ウクライナのニコライ・アザロフ首相(65)はAA締結の見送りについて、「もっぱら経済的理由による戦術的な決定だ」と説明している。露経済紙のベドモスチは「プーチン氏の勝利は一時的なもので、ウクライナは関税同盟に入らず、欧州統合路線を諦めることもないだろう」とする露識者のコメントを伝えた。
元来、ウクライナは親欧米的な西部と親露的な東部・南部に国土と住民が二分され、急激に国のかじを切るのが難しい。首都キエフで24日、AA締結作業の中断を受け、親欧米派が数万人規模の抗議デモを行ったのはその表れだ。ウクライナをめぐるロシアとEUの綱引きは“延長戦”に突入し、ヤヌコビッチ政権は両者の間をしたたかに泳いで利益の最大化を図る-というのが有力な見方だ。(モスクワ支局 遠藤良介(えんどう・りょうすけ)/SANKEI EXPRESS)