民主に漂う孤立感
首相が法案処理が立て込む会期末に、野党第一党党首である海江田氏を挑発するだけの余裕を持てたのは、野党連携の足元を見透かしているからだ。海江田氏に続き、質問に立った維新の石原慎太郎共同代表(81)は「首相の祖父の岸信介(きし・のぶすけ)首相時代の1960年代の安保騒動に似たヒステリー現象が国会周辺で起きているが、時代の需要に即応した必要な法律だ。岸さんに学んで毅然(きぜん)と対処してほしい」と法案成立にエールを送った。
その瞬間、維新の松井一郎幹事長(大阪府知事)とパイプのある菅義偉(すが・よしひで)官房長官(64)の頬が緩んだ。石原氏は首相とハーモニーを奏でるように、中国漁船衝突事件の民主党の対応を「腰抜け」とこき下ろした。
みんなの党の渡辺代表も集団的自衛権の行使容認を念頭に「前例踏襲の憲法解釈しかできない状況では、大激変の世界の中で日本が再び輝ける国としてその位置を占めるのは不可能だ」と述べ、安全保障政策で首相と歩調を合わせた。
野党3党の中で孤立感を漂わせる民主党に与党側は攻撃の手を緩めない。