だが、米メディアで当初、1億ドル(約104億円)に達すると報道されるほど入札額の高騰が予想されたのに、新制度で譲渡額の上限が2000万ドルに設定されたことに球団側が難色を示し、回答を保留。三木谷浩史オーナー(50)らとともに慎重に協議を重ねた。それでも容認したのは「最後はやはり金額か」とみられ、親会社も含めた球団のイメージ低下につながる事態を避けたかったからだ。
「先発ローテ入れる」
田中にとって「プロに入ったときにはなかった」という大リーグへの思い。だが、今年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場したことが大きな転機となった。
「思うような結果を残せずに悔しい思いもした。自分の原動力というか、活力となった」。世界の野球を体感したことで、レベルアップしたいというアスリートの本能が刺激された。
田中に対するメジャー球団の視線は熱い。田中の高校時代から日本へスカウトを送り、長期的な視点で能力を見極めてきた。そこに今季の圧倒的な成績が加わり、高い評価は揺るぎないものとなった。ヤンキースのジョー・ジラルディ監督(49)は「24勝0敗で、それ以上どう良くなるんだ。こっちに来ても先発ローテーションに入れる」と激賞している。