「シェークスピアが悲劇『マクベス』で魔女に語らせたように、人間の本質には、きれい、汚いの両義がある。狂言と舞踏という思考が逆さのものが出合ったとき、これまでに見たこともない感覚が生まれ、より大きな振れ幅で人間の本質が見えてくるのではと期待しています」。どんな化学反応が生まれるのか。おのずと期待がふくらむ。
「煮込み」に転じる
今年で48歳。「40、50で鼻垂れ小僧、ですからね。冒険、スプレッド(広げる)から、そろそろ“煮込み”に転じる時期。日本のアイデンティティーを示すような作品をさらに深めて、海外に発信し、それが日本の公共財になるように目指したい」
その好例の一つが、構成・演出・出演を務め、昨年は演出を一新して再演、海外にも出た「マクベス」(10年初演)だ。今年はさらに「深めて熟して、再び海外でもやる予定です」。