3次元データを入力した上で、皮膚細胞などから採取した細胞の塊を3Dプリンター内の数十本の針に円を描くように筒状に差し込むことで、わずか10日程度で、直径2~3ミリの動脈の作製に成功した。細胞をより外側の針に差し込むことで血管を太くしたり、針の長さを伸ばすなどして長い血管も作製できたという。
透析などに活用
サイフューズによると、まず30万人以上といわれる国内の人工透析患者のために実用化する予定で、将来的には心臓の冠動脈バイパス手術時の移植用途にも拡大する。
同様の技術は米国企業がすでに開発しているが、臨床試験はまだ始まっていない。サイフューズは「臨床試験では追いつくことができ、実用化では日本が先行できる可能性が高い」としている。