≪政権と反体制側が初の対話≫
内戦が深刻化しているシリアの和平を目指す国際会議が1月22日からスイス西部モントルーで始まる。アサド政権と反体制派の双方が直接交渉のテーブルに着くのは、2011年の反体制運動の本格化以降、初めて。一部地域での限定的な停戦で合意できるかどうかが焦点。全土での停戦と内戦の政治解決に向けた対話の一歩となることが期待されている。
会議は国連の潘基文(バン・ギブン)事務総長が主催。ケリー米国務長官やロシアのラブロフ外相をはじめ、安全保障理事会5常任理事国、トルコやヨルダンなどシリア近隣国や日本を含む約40カ国・地域の外相らが参加する。
反体制派の統一組織「シリア国民連合」の代表とともに、アサド政権からはムアレム外相が出席する。政治解決を拒否する反体制派の国際テロ組織アルカーイダ系武装勢力は不参加。
限定的な停戦は、会議を主導する米国とロシアが提唱した。激しい戦闘が続く北部の中心都市アレッポで実施することを目指しており、アサド政権側もアレッポでの停戦計画があるとしている。