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独自の視点で独裁国家を読み解く 「金正恩の北朝鮮 独裁の深層」黒田勝弘さん、武貞秀士さん (2/4ページ)

2014.1.26 09:50

産経新聞ソウル駐在客員論説委員の黒田勝弘さん(右)と元防衛研究所教官の武貞秀士(たけさだ・ひでし)さん。2人は数十年来の友人でもある=2014年1月17日、東京都千代田区(塩塚夢撮影)

産経新聞ソウル駐在客員論説委員の黒田勝弘さん(右)と元防衛研究所教官の武貞秀士(たけさだ・ひでし)さん。2人は数十年来の友人でもある=2014年1月17日、東京都千代田区(塩塚夢撮影)【拡大】

  • 「金正恩の北朝鮮_独裁の深層」(黒田勝弘、武貞秀士著/角川oneテーマ21、840円、提供写真)

 その言葉通り、対談は実に率直かつ多彩な内容となった。「軟」の黒田さんに、「硬」の武貞さん。「金正恩が肥満気味なのは、祖父の金日成のそっくり作戦?」「朝鮮半島の各地方の性格を漢字4文字で表すと…」といった文化的な話題から、「北朝鮮が核を捨てるシナリオはありうるのか」「北朝鮮と中国の関係が疎遠になりつつある?」などの安保問題まで。ときに正反対の意見を真っ向から交わしながら、金正恩体制と朝鮮半島の実情にぐいぐいと迫っていく。「黒田さんは朝鮮半島スケッチの第一人者。国土に根ざした人々の生き方を深く理解して、そういった視点からコリアンを説明する。非常に勉強になった」と武貞さんが言えば、「武貞さんは論理的に朝鮮半島問題を解明しようとする。僕はどちらかというと感情的になりがちなので、刺激を受けた」と黒田さん。

 北の動きは論理的

 本書の製作直後の昨年(2013年)12月、北朝鮮のナンバー2、張成沢氏の粛正というニュースが世界を駆け巡った。〈「新指導者は自分の権力を自分の手で固めようとする」「張成沢は妻・金敬姫があってこそのパワーでしょう。金敬姫が亡くなったりすると彼は危うい」〉など、本書には今回の事件を見通すような内容が収録されているが、2人にとっても張成沢氏の処刑は衝撃的だったという。

北朝鮮情勢を通じて読み解き、その中で日本の防衛政策を考えていくこと

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