「北朝鮮の権力者の無慈悲さや、権力の強大さを改めて知らされた」と武貞さん。「日本のメディアは北に対して冷やかすような見方が多いけれど、北は実は非常に論理的に戦略を作ってきている。この数カ月の動きを見ても、韓国よりもずっと北の方が論理的に整合性のとれた動きをしている。私がこの本で訴えたかったのは、北朝鮮が訴えようとしていることを、実際の情勢を通じて読み解き、その中で日本の防衛政策を考えていくということ。ぜひ若い人に読んでほしい」
黒田さんも「何があってもおかしくない体制だ、ということ。従来の固定された視点ではなく、独自の視点で北を調べて、理解しなければならない」と話す。
朝鮮半島問題の根本を理解するヒントが詰まった本書。格好の入門書であり、なおかつ「長続きする本」(黒田さん)にも仕上がった。(塩塚夢、写真も/SANKEI EXPRESS)