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「鬼は外、福は内」のほんとうの意味 今日の日本での「鬼の正体」と「福の実体」って何? 松岡正剛 (1/5ページ)

2014.2.2 17:00

【BOOKWARE】編集工学研究所所長、イシス編集学校校長の松岡正剛さん=9月14日、東京都千代田区の「丸善丸の内店内の松丸本舗」(大山実撮影)

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 節分である。「鬼は外、福は内」と叫んで豆を撒く。最近はコンビニで恵方巻きを買ってきて、意味もわからず恵方に向かって丸かじりするようだ。恵方はその年の歳神(としがみ)がおはします方位のことで、実は正月の松飾りや鏡餅も恵方を受けていた。2014年の恵方は東北東になる。

 節分は季節の変わり目のことだから、もともとは春夏秋冬いずれにも節分がある。季節の変わり目には邪気が生じると考えられたのだ。そこで春の節分には桃の枝で邪気や邪神を祓っていた。それが室町時代から豆に代わり、さらに15世紀半ばをすぎると、一部の寺社で「鬼外福内」を唱えるようになった。それでも立春の前日だけを節分と呼ぶようになったのは江戸時代になってからだ。

 かつては節分のことを、中国伝来の儀礼名を踏襲して「追儺」(ついな)とか「鬼逐」(おにやらい)と言っていた。いずれも邪霊や物の怪を追放する意味をもつ。平安期の宮中では、土牛童子という土人形を大寒から節分まで大内裏の各門に飾っていた。それが「鬼」とみなされたのは、各地に天然痘などの疫病が流行し、赤くなった症状を恐れてそれを赤鬼とみなしたり、幼児を病気から守るためだった(幼児の病気は顔や体がたいてい赤くなる)。そうした邪気や疫病を祓うために、中国式に桃の枝が使われていたのである。

日本人が何をもって「鬼は外、福は内」と言うかが、問われている

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