第2次安倍政権下での日露首脳会談は5回目だ。今回、首相は、ロシアの同性愛者差別などを理由に欧米主要国首脳がソチ五輪開会式に背を向ける中、あえて開会式出席を決断した。国家間の交渉ごとでは、首脳同士の個人的信頼関係の構築が重要で、相手に恩を売ることも必要だ>と強調している。
保守論壇の一部には、「首脳間の個人的信頼関係に依存した領土交渉は危険だ。交渉の環境が日本に有利になるまで待つべきだ」という見解がある。こういう考えと産経新聞が一線を画していることを示している。
また主張は安倍政権の思惑についてこう記す。
<むろん、日本が対露関係を強化する裏には、台頭する中国を牽制(けんせい)するためロシアとの良好な関係を誇示する戦略的な狙いもある。
そのロシアは首相の靖国参拝に懸念を表明し、中露は来年、第二次大戦戦勝70年を共同で祝うことで合意している。今開会式には中国の習近平国家主席も出席した。ロシア取り込みをめぐる中国との綱引きは続けざるを得ない>
日中間の綱引きに関して、ソチでプーチン大統領は軍配を日本側にあげた。秋田犬の「ゆめ」による出迎え、昼食会の設定など、中国の習近平国家主席と比較して、2段階くらい高い接遇を安倍首相に対して行い、ロシアの国内外にプーチン大統領は、「日本との提携を強化する」という方針を可視化させた。