父の言葉後押し
背中を押したのは家族だった。父の亨さん(51)は病室に1枚の写真を貼った。ワールドカップ(W杯)で2位に入り喜んでいる竹内の写真を拡大印刷し、その胸元に「金」と書いた丸い金色の紙を貼り付けたものだ。「普通ならやめた方がいいと言うところ、父は『お前ならできる』と言ってくれた」と奮い立った。
言い訳に聞こえるのを嫌い、メダルが取れなかったら病名を公表しないつもりだったという。だが、2回のジャンプをしっかり決め、3位入賞に大きく貢献した。
現在は治療薬で症状を抑え、その影響で筋力は落ちている。また、薬の量を減らしていく段階で再び発症する恐れもあるという。それでも、竹内はこの病と付き合いながら競技を続けていく意向だ。「同じ病気の人に元気を与えられたらいい」。発疹の残る顔で次回2018年平昌五輪での金メダル獲得を誓った。(宝田将志/SANKEI EXPRESS (動画))