≪20歳の清水 「すごくいい経験になった」≫
1番手として2本とも完璧なジャンプを決めた最年少の清水礼留飛(れるひ、20)は「先輩たちの頑張りのおかげで取れた。ものすごくいい経験になった五輪でした」。最後に飛んだエースの葛西紀明(41)に抱き付き、初出場で「銅」の快挙を喜んだ。
「礼」儀正しく、悪いことがあっても踏み「留」まり、大空に「飛」んでほしい-。
父、久之さん(53)は高校時代から国体に連続出場している現役のスキー複合選手。約1世紀前に日本で初めて本格的なスキー指導を新潟県でしたオーストリア・ハンガリー帝国の軍人、レルヒ少佐と同じ名前を息子に付けた。
長野県妙高市の自宅は目の前がゲレンデだ。礼留飛少年はよちよち歩きのころからスキーで遊び、小学1年でジャンプを始めた。「ジャンプをすれば、いつでもお父さんと一緒にいられるよ」。ジュニアスキーの指導員として多忙だった久之さんの言葉がきっかけだった。