中学1年でテストジャンパーを務めた大会で、大人の出場選手より大きなアーチを描き、周囲を驚かせた。バランス感覚に優れ、踏み切りの力をスムーズに飛距離につなげられる。「教えてできるものじゃない。彼は鳥になることができる」。久之さんは天賦の才をそう表現する。
複合選手としてクロスカントリーとの両立を続けていたが、「ジャンプの方が勝負できる」と、高校卒業を前に転向を決意した。
「おまえは日本の複合を背負う立場だぞ」
「俺の人生だから、俺に決めさせてくれ」
父を説き伏せ、自らの道を歩みだした。目標に掲げたのは、2018年平昌五輪での金メダル。だが挑戦の機会は4年早く巡ってきた。
メンバー4人中、唯一の平成生まれ。ラージヒル個人では、自分が生まれる前から五輪に出場していた葛西の銀メダルを「(その瞬間に)立ち会えて幸せ」と話した。その大先輩と力を合わせ、銅メダルをつかみ取った。(共同/SANKEI EXPRESS (動画))