オーストラリア・シドニー【拡大】
今回の共同声明は、高い数値目標を設定することで、日米英を含む先進国にさらなる成長を求める一方、新興国に対しては各国の責任で構造改革を実施するよう強く促す狙いがある。G20の議長国であるオーストラリアは、11月にブリスベーンで開く首脳会合で、各国の成長戦略の具体策を取りまとめる方針だ。
≪長期停滞 日米欧の「低成長」懸念≫
G20が世界経済の成長率を5年で2%以上引き上げる合意をした背景には、先進国で新たなリスクとなりつつある「低成長」への懸念がある。G20は声明で、日米欧がそろって回復する先進国主導の経済成長に言及したが、力強さに欠けるとも指摘した。専門家からは「長期停滞の時代」(ローレンス・サマーズ元米財務長官)に入ったとの懸念も示されており、長い低成長から脱却を図る日本の“経験”にも関心が高まっている。
野心的だが届く数値
共同声明で示された「5年で2%以上」という成長率の引き上げ幅は、国際通貨基金(IMF)がG20に提出したリポートで、「野心的だが、現状の政策を着実に遂行することで届く数値」(財務省関係者)としてはじき出されたものだ。