オーストラリア・シドニー【拡大】
IMFは、低インフレ率に悩む欧州などを念頭に、「景気回復はまだ弱く、顕著な下方リスクが残っている」と指摘した。経済協力開発機構(OECD)も、「世界経済は長期にわたって低成長に陥る恐れがある」と、世界が直面する新しいタイプのリスクに注意喚起し、G20各国が生産性の伸びを高める方法を見つけ出すよう迫った。
今回のG20は「近年にない落ち着いた会議」(G20関係者)だった。1月下旬に混乱を見せた新興国市場も一応落ち着きを見せている。日米は景気回復が鮮明になり、欧州も低迷を脱しつつある。だが、その景気の持ち直しに死角が見え隠れする。
2008年のリーマン・ショックによる金融危機から立ち直った米国の成長率は、14年に2.8%、15年には3%に高まると想定されている。しかし、日銀のある幹部は「金融危機以前、米国の景気回復期は必ず4%台に届いたが、今回はそれがない」といぶかしむ。日本と同様、市場にだぶついた資金は設備投資に回っていない状況だ。