「妥結に近づいたが、関税撤廃を扱う物品市場アクセスが残っている」。ニュージーランドのグローサー貿易相はこの日の閣僚会合後の記者会見で関税協議が最大の難問との認識を示した。甘利(あまり)TPP担当相も「交渉参加12カ国で経済の占める割合が大きい日米が妥結することが重要だ」と強調した。
今会合で合意に至らなかった最大の要因は関税協議での日米の根深い対立だ。
日本の誤算は米国から「本音」が最後まで引き出せなかったことにある。
農産品重要5分野の関税の扱いをめぐって、日本側は「米国は交渉をまとめなければならないタイムリミットになれば、本当に日本に売り込みたいモノでの譲歩を求めてくるだろう」と想定し、これに応じる譲歩案を検討していた。
ところが、今会合直前の(2月)20日まで都内で開かれた日米の事務協議では、米国がほぼ全貿易品目の関税撤廃という原則論を撤回せず、日本は米国に「本気で交渉をまとめるつもりがあるのか」(交渉筋)という疑心暗鬼を抱えたまま今会合に突入したのが実情だ。