反対派には、「夜間取引が活発に行われている例はない」と、世界の主要市場の状況を指摘する声もある。ただ、これに対しては、東証を傘下に持つ日本取引所グループの斉藤惇(あつし)最高経営責任者(CEO)が「日本は極東に位置しており、特殊な事情がある。他市場のことは参考にならない」と反論。斉藤CEOは、日本の夜間が欧米市場の取引時間に当たり、東京市場の取引時間終了後に日本企業が発表した決算やM&A(合併・買収)などのニュースをもとに最初に売買できるのが、国内ではなく海外の投資家であることを問題視している。特に、米国で日本の大手企業のADR(株と同じように取引できる預託証券)が先に値動きし、それを引き継ぐかたちに翌朝、ようやく国内投資家が売買できるという状況を是正したいようだ。
東証は有識者や市場関係者らからなる研究会を発足させ、その検討結果を踏まえて決めるが、すべての関係者を納得させる結論を導くことは難しく、決断が注目される。(高橋寛次/SANKEI EXPRESS)