宮城県石巻市の市立大川小学校=2011年3月11日現在【拡大】
文部科学省の有識者会議は、南海トラフ巨大地震などに備え、学校の津波対策に関する報告書をまとめました。
Q 東日本大震災では、多くの学校が津波で被害を受けました
A 宮城県石巻市立大川小学校では、多くの児童らが犠牲になる痛ましい事態が起きました。文科省は、岩手、宮城、福島3県の幼稚園、小中学校、高校、特別支援学校を対象に実態を調べました。その結果、131校に津波が到達していました。
Q 調査で分かったことは
A 地形が影響し、標高が高い場所や海岸から離れた場所であっても、多くの学校が被害を受けました。津波で校舎が使えなくなったものの、屋上や上の階への適切な避難で人的な被害を免れた学校もありました。日ごろから訓練を積み重ね、2階と市道を結ぶ非常用通路から迅速に避難した例や、3階に備蓄していた食料や毛布などが役立った例があります。