ウクライナ海軍、ロシア海軍黒海艦隊(司令部ウクライナ・クリミア自治共和国と特別市セバストポリ)。※「ミリタリー・バランス」2014年版などから。※2014年3月18日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は首都モスクワのクレムリン(大統領府)での演説で、ウクライナ南部クリミア自治共和国と特別市セバストポリのロシア連邦への併合を宣言した。【拡大】
歴史的にハプスブルク帝国(オーストリア・ハンガリー帝国)に帰属したガリツィア地方は、1945年にソ連軍によって占領されるまで、ロシア帝国・ソ連の領土になったことがなかった。19世紀にロシア帝国領のウクライナではロシア語化政策が進められ、ウクライナ人もほとんどロシア語を話すようになった。これに対して、ハプスブルク帝国では多言語政策が取られ、ガリツィア地方ではウクライナ語の新聞、雑誌、書籍が発行された。1991年12月にウクライナが独立した後、ウクライナ語教育が重視されたので、現在のウクライナの政治エリートはウクライナ語を理解する。しかし、東部、南部のウクライナ人は、現在もロシア語を常用し、ウクライナ語を理解しない人も多い。東部、南部の人々の間には、新政権がウクライナ語を習得していない者を公務員、企業幹部から排除する政策を取るのではないかという危惧が根強くある。
曖昧な民族的帰属
そもそも東部、南部に居住する人々は、自らがウクライナ人であるかロシア人であるかについて詰めて考えていない。ロシア語を常用し、正教徒であるので、民族について考えなくても、日常生活に支障がないのである。