収録30作がそれぞれに示してくれる、短編小説が持つ冴え、驚き、余韻。短編ならではの魅力が余すところなく詰まった傑作小説集です。(作家 乾ルカ、写真も/SANKEI EXPRESS)
■いぬい・るか 1970年、札幌市生まれ。銀行員などを経て、2006年『夏光』で第86回オール讀物新人賞を受賞してデビュー。10年、『あの日にかえりたい』で第143回直木賞候補、『メグル』で第13回大藪春彦賞候補となる。12年、『てふてふ荘へようこそ』がNHKBSプレミアムでドラマ化された。ホラー・ファンタジー界の旗手として注目されている。近刊に『向かい風で飛べ!』。12日に『願いながら、祈りながら』が刊行予定。札幌市在住。
「輝きの一瞬 短くて心に残る30編」(中島らもほか著/講談社文庫、580円)