反政府デモが続くタイの首都バンコクに発令されている非常事態宣言が今月(3月)22日に期限を迎えるのを前に、「延長の必要なし」との声がインラック政権内で高まっている。反政府派が「バンコク封鎖」デモを終了し、法廷闘争に力点を置いていることや、イメージダウンによる悪影響を嫌う経済界の意向などが理由。政権は3月18日にも延長の可否を協議する見通し。
宣言は、反政府派が1月13日からバンコクの主要交差点封鎖などを開始したことを受け、1月21日に発令された。
集会や特定の道路使用の禁止などの措置が発表されたが、封鎖は続き、警官隊とデモ隊の衝突で死傷者が出るなどして、拠点排除は実現しなかった。その後、デモ隊は首相府などの封鎖は続けているが、3月2日に交差点封鎖を解除し、中心部の公園に拠点を移した。
民事裁判所がデモの強制排除を禁止する判断を示したこともあり、非常事態宣言は有名無実化。政府対策本部内でも延長の必要なしとの意見が大勢を占めているという。
反政府派はインラック政権に対し法廷闘争による攻勢を強めている。最大野党民主党が反発していた大型インフラ整備法案をめぐる訴訟では、憲法裁判所が(3月)12日に違憲判決を出した。また、反政府派の訴えを受け、捜査機関がコメ買い上げ政策をめぐる不正でインラック・シナワトラ首相(46)を告発する方針を固めている。(バンコク 共同/SANKEI EXPRESS)