レースが動いたのは第2ステージだった。朝から海から吹き付ける強い季節風に見舞われて、吹き飛ばされそうになるくらいだったが、コース中盤の山岳で、約30人ほどの大きな先頭集団が形成された。彼らは風を利用して、後続を引き離すことに成功。その後も激しい加速により、ゴールまで約35キロ、桃園国際空港に隣接する海軍施設の周回コースに入ったときには16人ほどの選手に絞られ、彼らが後続に4分36秒ほどの差を付けてゴール。途中でボーナスタイムを獲得したレミ・ディグレゴリオ(フランス、ラポムマルセイユ)が総合首位に立った。
また16人の先頭集団に唯一アジア人選手として入った内間康平(日本ナショナルチーム)も、この日のステージでアジアンリーダー(アジア人選手最高位)となり、両選手ともここでのリードを最終日まで守り切った。
≪日本チーム迎える温かい声援≫
「ツール・ド・台湾」へは毎年、日本からもチームが参加している。シーズンの序盤、国内のレースがまだ立て込んでいないことや飛行機で3時間ほどというアクセスの良さから、多いときでは日本から3チームほどが参戦する、人気の海外レースだ。