今年はナショナルチーム(選抜チーム)のみの参加となったが、2011年の東日本大震災の直後に開催された大会では、福島晋一(ナショナルチーム)がステージ優勝し、多大な義援金を送ってくれた台湾の人たちに感謝の気持ちを伝えたことは記憶に新しい。
台湾は親日国として知られており、たくさんの日本文化が台湾で親しまれている。例えば、街には見慣れた日系のコンビニエンスストアがあり、中に入れば、日本製のお菓子がそのままのパッケージで売られている。台北と高雄を結ぶ台湾高速鉄道も、日本の新幹線技術が投入されており、新幹線とよく似た車両が毎日忙しそうに南北に走っている。そして、年配の人から若年層まで、非常に多くの人が日本語を話す。
そのような親日国では、いつも日本人選手や競技関係者は温かく迎え入れてもらっている。日本人選手が表彰台に登れば、「おめでとう!」、沿道では「頑張ってください!」と歓声が飛び交う。両国の友好的な関係が垣間見える大会だった。(写真・文:フリーランスカメラマン 田中苑子/SANKEI EXPRESS)
■たなか・そのこ 1981年、千葉生まれ。2005年に看護師から自転車専門誌の編集部に転職。08年よりフリーランスカメラマンに転向し、現在はアジアの草レースからツール・ド・フランスまで、世界各国の色鮮やかな自転車レースを追っかけ中。