「国際社会への挑戦であり、強力で統一した対応が必要だ」。オランダ首相公邸の狭い部屋で行われたG7首脳会議。米国のオバマ大統領は、丸テーブルを囲む首脳たちに訴えた。議論は約1時間半にわたった。
外交筋によると、ロシアをG8の枠組みから排除すべきだとの強硬論を唱えた首脳もいたという。最終的に、ソチでのG8首脳会議のボイコットと、同時期にG7首脳会議を開くことで合意したのは、オランダ国王主催の晩餐(ばんさん)会が始まる直前のことだった。
外交筋は、「ロシアが(自由や民主主義といった)共通の価値観をベースにしたグループにとどまることができるのか疑問だが、まだ結論が出たわけではない」と述べ、「ロシア排除」は継続協議となったことを明らかにした。
これに対し、タス通信によると、プーチン大統領に代わって核安全保障サミットに出席するためハーグを訪れたラブロフ外相は「G8は非公式なクラブだ。会員証はなく、除名などできない」と、うそぶいた。