台湾・台北市の総統府、立法院(国会に総統)【拡大】
一方、協定承認をめざす国民党関係者も、台北市内でデモを行い「議場を返せ」と訴えた。馬英九総統(63)は29日夜の記者会見で、改めて協定撤回を拒否したが、今後の中台協定を監視する制度については「(5月末の立法院の)会期終了前の法制化を支持する」と学生らの要求に一部応じる姿勢を示した。だが、占拠を続ける学生らは不十分だとしており、着地点は見えていない。(台北 吉村剛史/SANKEI EXPRESS)
≪戒厳令解除後3度目、過去の学生運動受け継ぐ≫
台湾の総統府前で行われた大規模デモで、中核となったのは、3月18日から立法院を占拠している台湾大学などで組織された野党色の強い学生運動だった。1987年の戒厳令解除後、台湾での学生運動は今回で3度目。いずれも草花の名を掲げている。中国国民党政権による内政運営や中台関係への影響が注目される。