ネット通販世界最大手の米アマゾン・ドットコムは4月2日、ネット配信された映像をテレビで視聴するための専用端末「ファイアTV」を発表した。アマゾンが扱うハリウッド映画やテレビドラマなど計20万作品が大画面テレビでも楽しめるようになるうえ、音声操作で見たい映画などを検索できる優れものだ。同時に別売りのコントローラーによって数千のゲームを楽しめるサービスを開始することも表明した。音楽や動画の有料配信で米アップルや米グーグルに大きく出遅れていたアマゾンは、この端末で一気に巻き返しを図るとともに、近い将来、消費者が家庭のリビングでテレビ画面をみながらネット通販で買い物をする新たな“テレビショッピング”サービスの本格展開を見据えているようだ。
配信動画が楽しめる
発表によると、「ファイアTV」はテレビに接続する小さな箱形で1台99ドル(約1万円)。グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載し、ストリーミング(データ受信と同時に再生を行う)技術で映像を配信する。自社の動画に加え、米動画配信大手のネットフリックスやHulu(フールー)、ユーチューブなど他社の動画配信サービスも視聴できる。