朝鮮半島有事での対米支援などと加え、こうした事態は現行の政府の憲法解釈で認められている「必要最小限度」の自衛権に含まれると判断し、対象を限って集団的自衛権の行使を認めるわけだ。
一方で、他国の領土での集団的自衛権の行使については、公明党などの強い反発が予想されるため原則的に見送り、行使を領海や公海に限定して容認する方向となった。
政府が当初予定していた法制懇の報告時期が当初の4月から5月以降にずれ込んだのは、自民党側の強い意向が働いたためだ。党には党内議論を法制懇の報告書にできるかぎり反映させたい思惑がある。党と法制懇が両輪となって限定容認方針を首相に示すことで、閣議決定に向けた環境整備が進む公算だ。
首を縦に振らぬ公明
安倍首相の次のハードルは慎重姿勢を崩さない公明党との論戦だ。
自民党の高村(こうむら)正彦副総裁と公明党の山口那津男(なつお)代表は4月3日、東京都内で会談し、憲法解釈変更による集団的自衛権の行使容認問題をめぐる協議をスタートさせた。安倍首相が2日、公明党との調整を急ぐよう高村氏に指示したからだ。