日蓮宗系の尼僧、鈴木日宣(すずき・にっせん)さん=2014年4月2日、千葉県内(伴龍二撮影)【拡大】
【尼さんの徒然説法】
異なった容姿や能力
春風がそっと運んでくれた桜の花びらが、母屋の玄関に柔らかく舞い込んできました。今日は花祭り。お釈迦様の御降誕会です。美しく舞い散る桜吹雪のなか、お釈迦様のお誕生をお祝いできることに毎年ひそやかな喜びを感じています。
新年度が始まりました。新社会人の方々は毎日を緊張の面持ちで過ごしていらっしゃるでしょう。私も新社会人となったころ、スーツ姿、通勤電車のラッシュ、そして初めての大人ばかりの社会になかなか慣れず、戸惑っていたことを覚えています。
通勤途中すれ違う人。電車に乗り合わせた人。会社の方々。毎日見かけ、また接するたくさんの人たちは年齢、性別、性格、顔かたちなど実にさまざま。生まれ育った家庭環境、そして今まで歩んできた人生も千差万別です。しかしよくよく考えてみますと私たちは自分の容姿や能力、親や性別を選んで生まれてきたわけではありません。物心ついたら両親がいて、その性別や容姿になっていたのです。「きれいな顔立ちに産んでくれたらよかったのに」「もっと背が高くて足が長かったらなぁ」などと皆さまも一度くらいは思ったことがあるでしょう。