日蓮宗系の尼僧、鈴木日宣(すずき・にっせん)さん=2014年4月2日、千葉県内(伴龍二撮影)【拡大】
二つ目はあらゆる自分と関わりのある周りの人たち。家族、近所の人、友達、会社の同僚や上司など、自分の好むと好まざるとにかかわらず、自分の周りに存在する人々です。(衆生世間)
三つ目は自分が生まれた国や場所などの環境。平和な国に生まれる人や戦争が絶えない国に生まれる人。また便利な都会に生まれ育つ人や緑豊かな郊外に生まれ育つ人もあります。つまり自分の身を置く環境です。(国土世間)
このようにすべてが前世の自分の業因により決定されたものです。この三世間において、中にはつらい思いや大変な思いをされた方もおられるでしょう。しかしそれを恨んではなりません。親も社会も国も自分を取り巻く周りの人々も、みな自分が前世で選んだ業なのですから。人は死ぬとそこで終わりではなく「生命は永遠であり三世(前世・今世・来世)にわたるもの」という「三世の生命観」を信じ、今生で努力することにより来世の「三世間」を必ず変えることができます。恨んだり悲しんだりすることなく、今生において善因を積み、来世には良い三世間を得られる生き方を致しましょう。