ウクライナ・クリミア自治共和国と特別市セバストポリ。※2014年3月18日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は首都モスクワのクレムリン(大統領府)での演説で、ウクライナ南部クリミア自治共和国と特別市セバストポリのロシア連邦への併合を宣言した。【拡大】
前出の専門家は「世界の主要問題についてはロシアの意見が傾聴されるべきだ。少なくともロシアには『拒否権』を持つ勢力圏が存在する」と、プーチン政権の発想を代弁する。その発想は、列強が世界を分割した20世紀前半までの帝国主義とほとんど変わるところがない。
力による世界構築
プーチン政権は歴史的に最も関係の深い隣国ウクライナで親欧米派が実権を握った2月の政変にも米欧が関与していると疑っており、それゆえに巻き返しに打って出た。
通算3期目のプーチン政権は、12年5月の発足当初から米欧の「アンチ・テーゼ」を追求する姿勢を見せていた。国内では反政権派への締め付け強化や同性愛宣伝禁止法の制定で保守色を鮮明にし、対外的には旧ソ連諸国の経済統合による「ユーラシア連合」の結成を掲げた。