ロシアのウラジーミル・プーチン大統領(61)は3月1日、ロシア系住民の保護を理由に、ウクライナへのロシア軍投入の承認を上院に求め、上院は全会一致で同意した。また、プーチン氏は1日、バラク・オバマ米大統領(52)と電話会談し、ウクライナ南部クリミア半島だけでなく親露派住民が多い東部への派兵も示唆。これに対してウクライナの暫定政権は2日朝から、予備役の招集を開始して高度な戦闘態勢を取るよう指示、緊張が高まっている。プーチン氏は、欧米諸国との激しい対立を覚悟で危険な勝負に出ようとしているが、その背景には、プーチン氏が抱く“怨念”が透けて見える。
オバマ氏は1時間半にわたる電話会談で、ロシアが「ウクライナの主権と領土的統一を明らかに侵害している」と、深い懸念を伝達。ロシア軍をクリミア半島の基地に撤収させるよう要求した。欧米メディアは、ロシア兵とみられる集団がすでにクリミア半島を支配下に置いたとの見方を伝えているが、ロシア政府は否定している。
プーチン氏が威信をかけて開催したソチ冬季五輪の閉幕間際、ウクライナの政変で親露派の政権が崩壊する事態が起きたのは皮肉というほかない。そして、プーチン氏が過去に発言した2つの有名な言い回しが、その怨念渦巻く思考回路を理解する助けになるかもしれない。